ホラー映画「リング」にはモデルがいた?被験者は服毒自殺…実際に明治時代に行われた超能力実験とは?:2ページ目
公開実験で超能力ブームが起こるが
東京の公開実験では、「3文字記した紙を鉛管に封入したもの」が用いられました。この実験でも高確率で的中させた千鶴子を、当時のマスコミは囃し立てるようになったのです。
そうして千鶴子の実験をきっかけにして超能力ブームが起こり、日本各地で能力者が名乗りを挙げるようになります。その中でも能力が秀でているとされた、長尾郁子という女性がいます。
もともと予知などをして周りを驚かせていた郁子ですが、千鶴子の実験を新聞で知り、千里眼を試してみたところ能力を開眼したとのこと。
ただし、しばらくすると千里眼の実験自体がインチキだと疑惑を向けられるようになります。「実験中に対象のすり替えが行われたのではないか」と、学者の間で騒がれるようになった千鶴子。その騒ぎの中で、千鶴子は謎の服毒自殺を図ってしまうのです。
数々の千里眼を行い、学者を含めた実験に参加したことで超能力ブームを起こした御船千鶴子は、たった24歳で命を絶ってしまいました。その翌年、郁子もインフルエンザによって命を落とします。