最強パワースポット「恋愛弁天」に伝わる悲話…平家物語に描かれた、夫の後を追った妻の深い悲しみ:2ページ目
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平家物語で描かれた平通盛と妻・小宰相の悲話
氷室神社は源平合戦のとき、平通盛(平清盛の甥)と妻・小宰相が別れを惜しんだ場所だと伝わっています。ここで別れた2人は、その後 再会を果せませんでした。通盛の戦死を知った小宰相は、悲しみのあまり身投げをしたのです。
この悲話は平家物語に描かれており、身投げする前に小宰相は「極楽で夫と会わせてほしい」と願っています。
「南無西方極楽世界教主、弥陀如来、本願誤たず浄土へ導き給ひつつ、あかで別れ妹背のなからひ、必ず一つ蓮に迎え給へ」
引用元:平家物語
夫と再び会えることを願って、小宰相は海に身を投げたのです。夫の後を追った小宰相の最期は、多くの人の胸を打ちました。
そうして海の守り神である市杵島比売は小宰相を想いを汲んで、恋愛弁天として存在するようになったのでしょう。さらに大国主命は「縁結びの神」なので、もともと恋愛の願いが叶う要素はあったのです。
そんな氷室神社では、「恋愛ポスト」や「愛の手紙」と呼ばれる願掛け方法があります。愛の手紙に心を込めて願いを書き、恋愛ポストに投函することで神さまのご利益をいただけるのです。
ちなみにネット上では強力な作用が発揮されるとかで、生半可な気持ちで願掛けすると痛い目に合うという噂が囁かれています。それは、小宰相の悲しい想いが影響を及ぼしているのかもしれませんね。
参考サイト:平家物語(原文・現代語訳)
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