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大切なのはお金より気持ち。お布施のキャッシュレス化・電子決済に京都仏教会が物申す!

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「気持ち(信仰)」がなければ意味がない

と言うと、中には「お金は払っているんだから、現金だろうが電子マネーだろうが同じでしょ?」と思われる方もいるでしょうが、お寺さんに納めるお金というものはサービスの対価ではなく、あくまでも信仰にもとづく宗教行為の媒介物です。

平たく言うと、お金でもお供物でも、そのやりとりに心がこもっていなければ、いくら出そうが積み上げようが、何の意味もないのです。

その感覚がキャッシュレス決済のお手軽化によって薄れてしまうことを、心あるお坊様方は憂えておいでなのだと思います。

お金を払っているんだから、どんな秘仏であろうが見せるべきだ」

来てやっているんだから、インスタ映えのために境内のどんな場所でも立ち入る権利がある」

カネを落としてやっているんだから、お客様としてもっと丁重に扱え。どんな要望でもありがたく受け入れて、もっとサービスを改善しろ」

……とまぁ、さすがにここまで高慢ちきな参詣者もそう居ないでしょうが、これらに準ずる手合いは、残念ながら散見されます。

※近ごろ(平成最後~令和最初)の御朱印ブームに伴う諸々のマナー問題も、こうしたところに端を発しているのではないでしょうか。

何でも合理化すればよい、カネさえ払えば文句なかろう……そういう敬虔さに欠ける態度の片鱗が、神社仏閣などの宗教施設におけるキャッシュレス導入に窺われます(単なる思い過ごしならいいのですが)。

昨今、何かにつけて便利さ快適さばかりを追求する世の中ですが、こうした「味気なさ」に違和感を覚え、神仏の前では敬虔に我が身を慎む日本人の美徳が、末永く受け継がれていくことを心より願っています。

※参考文献:
井上章一『京都ぎらい』朝日新書、平成二十七2015年9月11日

 

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