粋とオタクの関係性
「粋」というと江戸っ子が思い浮かびます。格好やしぐさが垢抜けていて、色々な遊びも知っている。上品なイメージではないけど、大人のかっこよさがあるイメージです。
そんな「粋」の文化は江戸時代に育まれたもの。
それを育んだのが豊かになってきて生活にゆとりの生まれた江戸の町人たちでした。
当時の江戸では週に4日働けば、長屋の家賃と毎日の食費にたまにお酒を飲むこともできたんだそうです。これって結構充分な生活ですよね。
しかも週休3日あるわけですから、時間的にも余裕があります。そこで江戸では習い事も結構はやっていたらしいのです。
また、それまでは実践目的で行われていた武術や、生活のための釣りなども趣味の一環として楽しむ人も出てきたそうです。
それから数学も趣味の1つとして楽しまれていたようですね。
つまり、自分の本業である仕事以外に、プロフェッショナル並みに何か1つつきつめて研究したり磨いたりする人がたくさんいたのです。そして、そういう人のことも「粋」と呼んだそうですよ。
現代的「粋」=オタク
本業以外に何かを徹底的に追求して、その道の第一人者のようになる。
これを現代に当てはめると、一番近いのはオタクかもしれません。
オタクとただ一言でいうと、アニメやマンガやゲームが大好き!なイメージがありますが、色々なオタクがいるので一概にそれだけとは言えません。
ただ、オタク全般に言えるのは、とにかくその分野のことに非常に長けているということ。しかもそこに徹底的に資金をつぎ込むので、本業で安定した収入を得ているということも重要です。そのため、実は大手企業や公務員にオタクは多いそうです。
インターネットが広く普及してからは、そういったオタクたちの表現の場も増えてきていて、それが元になって生まれる流行りも出てきています。
ボーカロイドなんかはそんな流れに添って発展しているような気もします。
オタクというと、ちょっと垢抜けないファッションなんかを想像してしまいがちですが、実は「粋」な生き方なのかも!?