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大阪でも「うどんは具合が悪いときに食べるもの」だった時代を伝える、「うどんや」という名の風邪薬

大阪でも「うどんは具合が悪いときに食べるもの」だった時代を伝える、「うどんや」という名の風邪薬

「うどんって具合が悪いときに食べるものでしょ、東京の場合。大阪の人にこれを言うと怒られるけどね」(山下達郎 100Qインタビュー/チケットぴあ)

しばらく前に『山下達郎が「うどん」を強烈にdisる』として、ネット界隈でネタにされかけた発言です。一般レベルに知られるほどの馬鹿盛り上がり大会は誘引しなかったようですが、ただ「そば=東京、うどん=大阪」というイメージが未だ根強いことを表してる発言ではあるでしょう。いや、イメージのみならず実食的な浸透度もまた、そんな感じかも知れません。

しかし、「うどんを具合悪いときに食べるもの扱いされると、怒る」ということになっている大阪には、その名もずばり『うどんや』という薬屋が存在します。といっても、いわゆる関西的なグダグダな流れの果てに、うどん屋が薬も取り扱うようになったわけではありません。逆です。れっきとした薬屋が、うどんとペアで飲用する『うどんや風邪薬』なるものを製造販売しているのです。


この薬屋の正確な名前は『うどんや風一夜薬本舗』。看板商品の『うどんや風一夜薬』は、れっきとした第2類医薬品。正真正銘の薬屋さんです。誕生したのは、そこら中にうどん屋が乱立していた、明治初頭の大阪。出汁にはまだ化学調味料が使われず、麺はひたすら優しい当時の大阪のうどんは、養生の必須アイテムとして認識されてたといいます。そこに目をつけ、『うどんや風一夜薬本舗』は風邪薬をうどん屋へ卸しました。暖かいうどんを食べ、生姜味の『うどんや風一夜薬』を飲み、一晩ぐっすり眠るのが、風邪の早期治療に繋がると。大阪でも「うどんは具合が悪いときに食べるもの」だった時代があったわけです。

この商売は当たり、浪花の文化として定着、全国に広がったそうです。東京の人がうどんに対して抱く「具合の悪いときに食べるもの」というイメージは、もしかすると『うどんや風一夜薬』が一枚噛んでるのかも知れません。もちろん基本的には、江戸時代から続く蕎麦文化ゆえのものでしょうが。それに、東京ではこの薬が『そばや風一夜薬』として、そば屋で売られてたそうだし。

株式会社うどんや風一夜薬本舗 – 公式

かぜ薬の由来 – うどんや風一夜薬本舗

うどん – Wikipedia

 

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