『豊臣兄弟!』磐覚(坂口涼太郎)のポーズが話題「阿修羅像」は消滅寸前だった!明治の悲劇「廃仏毀釈」とは
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第37回「秀長の国」では、四国平定の恩賞として羽柴秀吉(池松壮亮)から大和一国を与えられた羽柴秀長(仲野太賀)が大和郡山城へ拠点を移し、物語は終盤に向けて新たな展開を迎えました。
そのなかで、興福寺の僧侶・磐覚(坂口涼太郎)が見せた「阿修羅像ポーズ」や「金剛力士像ポーズ」が話題になっていました。
ところが、その阿修羅像が永遠に失われる危険に直面した出来事が、今から約160年前に起こります。
それが、明治維新とともに全国各地へ広がった「廃仏毀釈」でした。
今回は、仏教界を震撼させた「廃仏毀釈」について、ひも解いていきましょう。
磐覚の阿修羅像ポーズ!坂口さんが込めた思いとは?
大和に入部した秀長は、興福寺をはじめとする寺社勢力が絶大な権力を持つことにより、領民たちが寺社へ納める高額な年貢に苦しんでいることを知ります。
そこで検地を行い適正な年貢へ改めようとするものの、僧たちはもちろん、仏罰を恐れる領民もそれに反対するという事態に…。
しかしその仏罰が実は興福寺による策略であったことが判明し、領民たちは寺への怒りを露わにします。
すると突然、磐覚は「我らに従わぬ村は、必ずや神仏の罰を受けるであろう!」と叫び、両腕を高く広げます。
さらに「ワシは認めぬ!」などと言いながら、右腕を前に、左腕を曲げて上へ。まるで歌舞伎の見得を切るようなポーズをとりました。
この演技について、坂口さんは自身のXで、両腕を広げた姿は「興福寺にある私が好きな御仏のお姿をお芝居に全部詰め込みました」と説明。
興福寺の「阿修羅像」、さらに右腕を前にした姿は「金剛力士像」をイメージしたものだと明かしています。
坂口さんが演技に取り入れた「阿修羅像」といえば、押しも押されもせぬ仏像界のスーパースター。
奈良時代の734年(天平6年)に造像されたとされ、三面六臂(3つの顔と6本の腕)を持つ、少年のような姿で知られる仏像です。
2009年に東京国立博物館などで開催された「国宝 阿修羅展」では、約170万人を集める空前のブームとなり、その人気は現在も衰えていません。
奈良を訪れたら、会いたい仏像の上位にランクされる大人気仏像の一体です。


