手洗いをしっかりしよう!Japaaan

広重「名所江戸百景」全120点が公開!展覧会『歌川広重「名所江戸百景」 最後の挑戦』開催

広重「名所江戸百景」全120点が公開!展覧会『歌川広重「名所江戸百景」 最後の挑戦』開催

東京・原宿の浮世絵専門美術館「太田記念美術館」で、展覧会『歌川広重「名所江戸百景」 最後の挑戦』が開催されます。

江戸時代後期に名所絵で一世を風靡し、生涯にわたって第一線で活躍し続けた絵師・歌川広重(1797-1858)。その最晩年に描かれ、生涯最大の作品数を誇るシリーズ「名所江戸百景」は世界的にもよく知られた名品です。

従来の浮世絵風景画の枠にとらわれない大胆かつ奇抜な構図や、見過ごされてきた場所を新しい名所として描き出す視点、変わりゆく江戸の最新の世相を巧みに取り入れる工夫など、本作には広重の旺盛な創意と挑戦が凝縮されています。

本展では、「名所江戸百景」シリーズ全 120 点が約 8 年ぶりに一挙公開されます。全作の展観を通じて、広重が晩年に挑んだ表現の革新と、その到達点を作品から読み解きます。

鑑賞ポイント見ていきましょう。

極上の彫摺で堪能する、最後の超大作

広重が還暦を迎えてから 62 歳で没するまでの 3 年間に手掛けられた本作は、一部は死後に出版されたという、まさに絶筆とも言える作品でした。本展では、初代広重が手掛けた 118 図に、二代広重が描いた 1 図、および目録を加えた全 120 点を前後期に分けて公開。当館所蔵の「名所江戸百景」は国内でも指折りとなる、きわめて良好な保存状態と美しい彫摺を誇り、名作の全貌を間近で堪能できる、またとない機会となるでしょう。

風景画の革新 ―奇抜な構図への挑戦

本作の大きな特色の一つが、手前に極端に大きなモチーフを配した、「近像型構図」と呼ばれる大胆な構図でしょう。そのほかにも、広重はトリミングや俯瞰視点などを駆使した、革新的でデザイン性の高い画面を、多く生み出しました。広重による壮大な実験の場であったとも言える本作は、西洋美術へ深い影響を与えたことでも知られており、和洋を問わず、以降の風景画の流れに影響を与えた重要な作品と言えるでしょう。

江戸の「今」を写す ―新しい名所の開拓と最新の世相

広重は本作において、構図以外にも新たな試みを随所に盛り込んでいます。王子や目黒といった自然景観に恵まれた地域をはじめ、市中から郊外にまで視野を広げ、新たな名所を精力的に開拓。さらに、黒船来航後の御台場建設によって削られた御殿山の姿を描くなど、激動する幕末の社会状況も敏感に捉えました。浮世絵の風景画のあり方を再定義し、時代性も反映させた、広重の幅広い工夫を作品から読み解きます。

『歌川広重「名所江戸百景」 最後の挑戦』は2026年4月15日(水)~6月14日(日)の期間、太田記念美術館で開催されます。

歌川広重「名所江戸百景」 最後の挑戦

  • 会期:2026年4月15日(水)~6月14日(日)
  • 前期:4月15日(水)~5月10日(日)
  • 後期:5月15日(金)~6月14日(日)※前後期で全点展示替え
  • 開館時間:午前10時30分 ~ 午後5時30分(入館5時まで)
  • 休館日:月曜日 ((5/4は開館)、5/7、5/12-14(展示替えのため)
  • 入館料:一般 1200円 大高生 800円 中学生以下無料
 
 

RELATED 関連する記事