カッコいい?怖そう?鳶職人がニッカポッカを愛用する意外な利便性と伝統を紹介
目もくらむような高い工事現場を跳び回るように働く鳶(とび)職人。その颯爽とした姿から「現場の華」と呼ばれる彼らのトレードマークに「ニッカポッカ」を挙げる人は多いでしょう。
ニッカポッカと聞いてピンと来ない方でも「よく土建業の人が穿いているダボダボしたズボン」なら、イメージしやすいかと思います。
あれを見て「カッコいい」と思う方や「ちょっとガラが悪そう」と思う方など、身近にいる着用者の印象から色んなイメージを持たれることでしょうが、どうして鳶職人はニッカポッカを愛用しているのでしょうか。
パッと見「ダボダボの裾が現場の突起物などに引っかかって危なそう」と思ってしまいますが、実は意外な合理性があったようです。
意外と便利で安全?ニッカポッカのこんなメリット
ニッカポッカは裾が絞られ、その上にゆったり余裕を持たせた形状から、以下のような特徴があります。
- 足首回りは自由が利いて小まめな足運びがしやすい
- ゆったりした部分が軽く触れることで、障害物をあらかじめ察知しやすい
- 熱がこもりにくく、快適
- 汗をかいても膝回りに貼りつきにくく、動きを損ないにくい
- 火花や破片などが散っても身体に直接ダメージを受けにくい
- ダボダボ部分が風になびいて、風の強さをあらかじめ察知しやすい
こうしたメリットから、やがて鳶職人だけでなく広く建築職人に広まり、現代のイメージとなっていったようです。
中にはだらしなく着ていて、実際に危ない職人さんもいるのでしょうが、本来はそうした合理性・安全性のもとに愛用されていったのでした。
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