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大相撲の「新序出世披露」とは?序ノ口から陥落した力士は「再出世」できるの?

大相撲の「新序出世披露」とは?序ノ口から陥落した力士は「再出世」できるの?

平成6(1994)年3月場所以降に定められた現行制度では、仮に前相撲で1勝もできなくても、1番でも相撲を取れば新序に出世することができるようになっています。ただし、前相撲の成績は翌場所の「序ノ口」としての番付に影響するので、1枚でも番付を上げておきたい力士の卵たちにとっては、既に真剣勝負が始まっているのです。

さて「新序出世披露」の当日は、新人力士たちは師匠・部屋・一門の関取などの化粧廻しを借りて着用し、土俵に上がります。

場内アナウンスによって力士たち全員の所属部屋・四股名・出身地が読み上げられると、呼ばれた力士は蹲踞(そんきょ)の姿勢から立ち上がって一礼し、また蹲踞の姿勢に戻ります。その後幕下格以下の行司によって口上が述べられ、最後に力士たちは全員立ち上がり、四方に礼をしてから土俵を降ります。

「再出世」「出世力士手打式」とは?

テレビ中継で新序出世力士が紹介されるときには、「再出世」の力士も同時に紹介されます。「再出世」とは、序ノ口から陥落した力士が再度前相撲を経て、序ノ口の番付に載ることです。

現代では、再出世の力士の土俵上での出世披露は行われておらず、字幕とアナウンスで紹介されるのみとなっています。しかし以前は2回序ノ口から陥落したために、なんと3回も「出世披露」した力士もいました。

また千秋楽には「出世力士手打式」と呼ばれる、出世披露を受けた新人力士たちにお神酒を振る舞い、親方・若者頭・世話人・会場に残ったお客さんなどみんなで三本締めを行う儀式も行われます。

千秋楽に会場で相撲観戦をする機会があったら、ぜひ最後まで残ってチェックしてみたいものです。

 

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