大奥のダークサイド…歌舞伎役者との密通を疑われ流罪となった江戸城大奥の女中「江島」:2ページ目
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将軍の死去後、側室も地味な暮らしを強いられることになります。桜田御用屋敷に移って余生を過ごさないといけません。将軍が亡くなったからといって、実家に戻ってはいけないのだそう。といっても、桜田御用屋敷からほとんど出ることはできず、外部との接触はほぼなし。これは、かなりつらかったのではないでしょうか。
外出できるのは、御台所へのご機嫌伺いや、芝増上寺や上野寛永寺への参詣くらい。中には、植木職人にひとめぼれして深い仲になってしまったものもいるとか…。
大奥で働けるようになったからといって、全員が一生華やかな暮らしができるとは限らないのですね。とはいえ、一般的な結婚という道を選ばなかった女性にしてみたら、やっぱり大奥は魅力的な仕事先だったはず。
八代将軍・吉宗が将軍になったときに、大奥の美女50人を「嫁に行きなさい」とクビにして「醜女は貰い手がないから困るであろう、今後も大奥で働くように」と言ったエピソードがあります。
恋愛や結婚から遠ざかった分、大奥では一生安泰を願った女性が多かったことでしょう。
参考文献:江戸諸国萬案内
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