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戊辰戦争に散った新選組・土方歳三と隻腕の志士・伊庭八郎の友情

戊辰戦争に散った新選組・土方歳三と隻腕の志士・伊庭八郎の友情

戊辰戦争での再会

やがて歳三らは上洛し、新選組を結成。一方の八郎は江戸に残り、幕臣子弟に剣術等を指導する講武所の教授に。離れた地で互いに幕府のために奔走していた2人でしたが、くされ縁とはこの事でしょうか、再び巡り会う事になるのです。

1868年、旧幕府軍VS新政府軍の戊辰戦争が京で勃発。連戦連敗でしだいに追い詰められた歳三ら旧幕府軍は戦いを重ねながら北上し、ついに北海道箱館に到達します。その地で、くしくも後から箱館に渡ってきた昔馴染みの八郎と再会したのです。

しかしその時にはすでに、八郎の左腕から先は無くなっていました。箱根における小田原藩との戦闘で深い傷を負い、切断したのです。

※本来切り落とされたのは左腕。また、明治政府の目を恐れて「八郎」を「七郎」と改変しています

歳三はそんな八郎とどんな会話を交わしたでしょうか。多くの仲間の死を目の当たりにしてきた2人ですから、腕の事よりも生きて再会できた事を喜んだかもしれません。

しばらくして行われた箱館での入れ札(投票)により、歳三は陸軍奉行並、また八郎は隻腕ながらも遊撃隊隊長に抜擢されます。ハンデを承知でもこの人に付いていきたいと思わせる八郎の技量と人柄が窺い知れます。

3ページ目 1日違いで命を散らした、それぞれの最期

 

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