今年2017年は大政奉還150周年の節目。幕末にペリーが来ていろいろあって、徳川慶喜が大政奉還した、というのは授業で習いましたが、詳しい背景は教科書に載っていませんよね。今回は、今さら聞けない大政奉還を専門用語なしで超簡単に解説します。
大政奉還のきっかけはあの幕末ヒーロー
大政奉還を一言で表すと「幕府が朝廷に政権を返した」ということです。では、大政奉還案は慶喜が考えたの?というとそうではありません。「大政奉還の提案書」が幕府に提出されたのです。その企画書のきっかけとなった人物こそ、幕末のヒーロー坂本龍馬です。
山内容堂から慶喜への建白提出のきっかけとなった企画書の名前は「船中八策(せんちゅうはっさく)」。龍馬が京都に向かう船の中で作った八条の案なので、船中八策です。
その内容は、
「今、薩長から幕府に不満が募って武力倒幕したがっている。でも、内戦なんかしてる間に欧米につけこまれて、日本はすぐ植民地化されるぜよ!そのために薩長が爆発する前に幕府は政権を朝廷に返す事。そして身分関係なく世界と渡り合える有能な人材を議会に参加させ、海軍作って国防強化じゃ!」
といったところでしょうか。
龍馬が最も恐れたのは、日本が清のようにイギリスやフランスの植民地にされる事でした。彼の凄さは、世界視点で日本を見ていた事です。
この「船中八策」がきっかけとなって土佐藩から大政奉還のお伺いが立てられ、将軍慶喜からOKがもらえた、というのが大政奉還です。