昔の日本画や浮世絵に描かれたゆるキャラまとめというものを以前Japaaanで紹介しましたが、
わんチャンを可愛らしく描いた作品というのは多く、今も昔も日本人はわんちゃんに癒されるというのは変わらないようです。
今回紹介する作品は、江戸時代中期に活躍した浮世絵師・礒田 湖龍斎(いそだ こりゅうさい)が浮世絵で描いた犬の作品です。
その作品がこちら。
これはかわいい!
まるまるとした7匹の仔犬が重なってお昼寝でもしているのでしょうか。輪郭で毛並みを表現しているのが特徴で、仔犬の目尻の下がった表情がなんとも言えない可愛らしさ。仔犬の後ろに描かれている植物は水仙ですね。
磯田湖龍斎が師事していた人物は明らかにはなっていないそうなのですが、同時代に活躍していた浮世絵師・鈴木春信の影響を受けていた絵師。
磯田湖龍斎の作品は筆者は全然注目していなかったのですが、こんな可愛らしい作品を描くのであれば他の作品はどんなものなのだろうと思い調べてみましたが、美人画を中心に描いていた絵師ですが当時活躍していた鈴木春信など美人画を得意としていた絵師に比べるとマイナーな存在だったようです。
現在でもその名前は日本画に精通した人が知る程度かと思いますが、実は湖龍斎、春画がかなりお得意だったみたい。中でも「色道取組十二番(しきどうとつくみじゅうにつがい)」は評価が高い作品集となっています。(上記画像出典元のページで色道取組十二番が閲覧できます)