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【べらぼう】蔦重の晩年に大きな影を落とす松平定信(井上祐貴)の「寛政の改革」とは

【べらぼう】蔦重の晩年に大きな影を落とす松平定信(井上祐貴)の「寛政の改革」とは:2ページ目

寛政の改革がもたらした副作用?

白河の 清きに魚も 住みかねてもとの濁りの 田沼恋しき

【歌意】白河(松平定信)の流れがあまりにも清らか過ぎて、少しくらい濁って(政治腐敗や汚職が横行して)いても、田沼(政権時代)の方が居心地よかったなぁ……。

これらは寛政の改革に対する風刺として詠まれた狂歌です。

幕府の権威を回復しようと躍起になるあまり、思想統制や表現規制を強めすぎた結果、独裁国家のようになってしまったのでしょう。

またあまりにも厳格な緊縮財政は社会的な軋轢や閉塞感をもたらし、改革は人々に受け入れられませんでした。

結局のところ、寛政の改革は長期的な安定を見ることなく、松平定信は失脚してしまうのです。

終わりに

世の中に 蚊ほどうるさき ものはなし ぶんぶ(文武)といふて 夜も寝られず

【歌意】世の中で最もうるさいのは蚊である。ブンブン鳴いて(お上から文武に励めとうるさく言われ)、夜も寝られない。

今回は松平定信が主導した寛政の改革について、わかりやすく紹介してきました。

改革は蔦屋重三郎ら文化人の表現活動にも重圧を加え、仲間たちも次々と筆を折らざるを得なくなってしまいます。

果たしてNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」では、寛政の改革そして蔦重の晩年がどのように描かれるのか、注目していきましょう。

※参考文献:

  • 竹内誠『寛政改革の研究』吉川弘文館、2009年6月
 

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