大学山岳部・ワンダーフォーゲル部の歴史を紐解く!その成り立ちと衰退は日本のアルピニズム史と共にあった:3ページ目
鍛錬の場として
それでも、東大隊のシブリン北稜(80年)やK7初登頂(88年)、早稲田大学隊のK2西稜(81年)、北海道大学隊のダウラギリ峰冬季初登頂など、エポックメイキングな登山も継続的に実践されてきました。
学生たちが主体となる活動には、毎年部員が入れ替わるという宿命があります。
よって、チームを牽引する主力メンバーが抜けて活動が停滞し、休部や廃部となってしまった部も少なからずあることは事実です。
しかし、今も存続している部では、個々のメンバーが地道な活動を行ないながらバトンをつなぎ、現在も歴史を紡いでいます。
大学山岳部もワンダーフォーゲル部も、今も昔も山や自然に興味のある若者を育て、鍛錬する場としてあり続けています。
参考資料:山と溪谷編集部『山と溪谷2024年8月号「スリルと展望の北アルプス岩稜案内」』山と渓谷社(2024/7/12)
画像:photoAC
