
瀬川(小芝風花)との初恋実らず…失意の蔦屋重三郎(横浜流星)は実際に誰と結婚していた?【大河ドラマべらぼう】
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」皆さんも楽しんでいますか?
第9回放送「玉菊燈籠(たまぎくどうろう)恋の地獄」では、20年越しで自身(てめぇ)の想いに気づいた蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)が、幼なじみの瀬川(小芝風花)へそれを伝えました。
しかし時すでに「遅かりし由良之助」。老獪な松葉屋夫婦から現実を突きつけられ、五代目”瀬川”の名跡を背負った彼女は、鳥山検校(市川隼人)の身請け話を受けてしまいます。
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20代も半ばの遅すぎる初恋に破れた蔦重には、早く立ち直って欲しいものですが……。
ところでそんな蔦重は、誰と結婚するのでしょうか。今回は蔦屋重三郎の妻子について紹介したいと思います。
実名不詳の妻。そして子供は養子一人?
蔦屋重三郎の妻は実名不詳。今回の大河ドラマでは「てい(橋本愛)」という役名が発表されました。
江戸市中に店を構える本屋の娘で、真面目な堅物キャラとして登場する予定です。
べらんめえ気質な蔦重とは反りが合わなそうな「てい」。しかしこの一見相反する二人が、本を愛する情熱を通じて惹かれあっていく展開こそ、今後の見せ場となっていくのでしょう。
ちなみに他の小説や映画では「トヨ」という役名が与えられていますが、どちらも創作なので、気にすることはありません。
蔦屋重三郎の妻は文政8年(1825年)10月11日に亡くなったとされ(正法寺の過去帳より)、錬心妙貞日義信女(れんしんみょうてい にちぎしんにょ)という戒名が伝わっています。
本作における役名「てい」は、この妙「貞」から採ったのかも知れませんね。
ただし俗名(ぞくみょう。生前の名前)から一字を戒名に入れる時は、たいてい日「義」の部分に入れます。
※余談ながら、筆者の祖父や曽祖父もそうなっていました。
なので蔦屋重三郎の妻について、戒名から実名を推測するなら「義」の方が近い(可能性が高い)でしょう。
その場合、彼女の名前は「よし」または「よしこ(義子)」等ではないかと考えられます。
蔦重の子供に関する記録は少なく、二代目蔦屋重三郎を襲名した番頭の勇助(ゆうすけ)を養子にした他は、実子に関する確かな記録はないようです。
『絵本吾妻抉(えほん あづまからげ)』によると蔦屋重三郎は恵比寿講(ゑびすこう)を開き、妻子(と思われる)と共に商売繁盛・豊作・豊漁を祈願する様子が描かれていました。
この絵を見ると、まだ子供が幼いため、妻が生んだ実子かも知れません。