
またしても幼馴染に助けられ…【大河ドラマべらぼう】2月16日放送のロングレビュー&解説!:3ページ目
花の井が五代目瀬川を襲名
蔦重の心意気に胸打たれた松葉屋半左衛門(正名僕蔵)は、いね(水野美樹)と花の井に何かできることはないか相談。花の井が考えついた五代目瀬川の襲名が、吉原細見勝負の決定打となりました。
縁起が悪いから、と二十数年空位になっていた瀬川の名跡。しかし「自分が縁起よくすればいい」という心意気は、なるほど蔦重が言う通り男前です。
ところで自害してしまったという四代目瀬川とは、どんな女性だったのでしょうか。
元は下総国に住む農家の娘で、買われて吉原遊廓へやってきました。
持ち前の美貌に加えて多彩な技芸を開花させ、器楽(三味線・太鼓・笛など)・浄瑠璃・舞踊だけでなく、囲碁・蹴鞠・双六・俳諧に和歌まで堪能だったそうです。
また書や易占まで通じており、こうなると逆に何ができないのか聞いてみたくなりますね。
そんな四代目瀬川を、周囲が放っておくはずもありません。
やがて町人の江市屋宗助(えのいちや そうすけ)に身請けされ、両国薬研堀のあたりで囲われたと言います。
しかし実はとある大名家の家老が、表向き江市屋に身請けさせたのでは?という噂も流れました。
その後も松葉屋は代々の「瀬川」を巨額で身請けさせ、大きな財をなしたそうです。