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隣から声が筒抜け!吉原遊廓「切見世」の仕切りはなんと襖1枚…どんな場所だったのか?【大河 べらぼう】

隣から声が筒抜け!吉原遊廓「切見世」の仕切りはなんと襖1枚…どんな場所だったのか?【大河 べらぼう】:2ページ目

切見世の店内と料金は?

さて店内は間口4尺5寸(約136センチ)×奥行6尺(約181センチ)しかありません。

3尺(約90センチ)四方の土間で履物を脱ぐと、そこには鏡に化粧台、煎餅布団があるばかり。

ここで遊女は働き、寝起きしました。究極の職住接近というか、職住一体ですね。

こんな狭い空間なので厠はありません。外にあるので済ませて来るか、我慢するよりありません。

料金は時間制になっており、一切(ひときり)100文。

一切とは時間の単位で、一般に「線香一本が燃え尽きるまで」などと言われます。現代で言うところの15~30分くらいでしょうか。

その間に行為を一通り済ませるか、時間が延びれば追加料金が発生しました。

というより、本当に100文だけで帰られては割が悪いため、実際にはあれこれと理由をつけて数倍の料金をとったようです。

現代でも「明朗会計」と謳いながら、いざお勘定となると話が違うなんてお店がありますね。

隣の声が筒抜け!切見世の仕切りは襖1枚

それでは時間もないので、さっそく始めましょう。

しかしこの切見世、部屋の区切りは襖(ふすま)1枚。言うまでもなく、隣の声が筒抜けです。

ということはこちらの声も筒抜けな訳で、情緒もへったくれもありません。

現代でも「くしゃみどころか、ティッシュペーパーをとる音が隣に聞こえる」と言われる程に壁が薄い集合住宅があるとかないとか。

そんな空間内で気分を盛り上げ、用事を済ませるのは、なかなか大変だったことでしょう。

話を聞いていると、もう何をしに吉原遊廓へ来ているのか、目的を見失いそうになりますね。

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