
鎖国を続けていた日本が明治時代になって超短期間で近代化できた5つの理由を解説:3ページ目
5. 西洋の知識を積極的に取り入れる「文明開化」
日本の近代化が成功した理由のひとつに、「海外の知識を積極的に取り入れたこと」があります。政府は「岩倉使節団(いわくらしせつだん)」を欧米諸国へ派遣し、西洋の最新の技術や制度を学ばせました。
彼らはイギリスの鉄道、フランスの法律、ドイツの軍事制度など、各国の先進的な仕組みを研究し、それを日本に導入しました。
また、「文明開化」として西洋の文化も広まりました。人々は着物から洋服へと移行し、都市にはレンガ造りの建物やガス灯が登場しました。
このように、日本は西洋の良い部分を柔軟に取り入れ、独自の近代国家を築いていったのです。
日本が急速に近代化できた最大の理由は、「西洋列強への危機感」でした。「このままでは日本も植民地になってしまうかもしれない」という強い危機感があったからこそ、政府は大胆な改革を推進しました。
その結果、「富国強兵」や「殖産興業」などの政策が実施され、軍隊と経済の発展が急速に進みました。
また、「学制」の導入によって教育が普及し、近代化を担う人材が育成されました。さらに、西洋の知識や技術を柔軟に受け入れたことが、日本の発展を加速させました。
もし、明治時代の改革がなければ、日本は今のような発展を遂げることはなかったかもしれません。鉄道や学校制度、経済の仕組みなど、私たちの生活の基盤は、この時代に築かれたのです。
さて、ここまで日本の近代化の理由を探ってきましたが、読者の皆さんはどの改革が最も重要だったと思いますか?また、もし明治時代の人々が改革をしなかったら、日本は今どのような国になっていたでしょうかね~? ちょっと想像してみるのも、おもしろいかもしれません。
参考
井上 勝生『シリーズ 日本近現代史① 幕末・維新』(2006 岩波書店)