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江戸時代の貨幣計算のややこしさに驚け!当時はなぜ「両替商」が経済に不可欠だったのか?

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あの言葉とあの地図記号の由来

また、同じように「一両」と記されている小判金でも、鋳造された時期により金の品位(含まれる金の比率)や含有量が異なります。

よって使う立場とすれば、「同じ1両」なら品位の低い貨幣を支払いに用い、品位の高い貨幣は使わないで貯めておくようにするものです。

このようなことがあるため、両替商は金の品位の確認もしていました。そのための道具を試金石といいます。

両替商では、貨幣の重さをはかるのに天秤と重さの基準となる大小の分銅(天秤のおもり)を使用します。分銅は、円形の左右が丸くえぐられた独特の形をしていました。

これは現在も銀行を表す地図記号として使われていますが、実は江戸時代も両替商の看板にも使われるシンボルマークだったのです。

参考資料:執筆・監修阿部泉『明日話したくなるお金の歴史』清水書院、2020年
画像:photoAC,Wikipedia

 

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