なんと90歳を超えて合戦へ! 戦国時代のご長寿武将「龍造寺家兼」のお家再興ドラマ【後編】:2ページ目
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90歳を超えての挙兵
家督を継いでいた身内が暗殺されたことで龍造寺家は実質的に滅亡した。しかし翌年、体制を整えた家兼は逃亡先の武家「蒲池(かまち)氏」の後ろ盾を受け、馬場頼周らを討つために挙兵する。
龍造寺の残党や、周辺の諸将の助力によって頼周を討つことに成功した家兼は、仏門に入っていた曾孫の「胤信(たねのぶ)」を還俗させ龍造寺家を再興した。同年の内に肥前の地で没したという。享年93。大往生であった。
還俗した胤信は「龍造寺 隆信( たかのぶ)」と名乗り、水ヶ江龍造寺氏の家督を継ぎ、後に本家である村上龍造寺家の家督も相続した。隆信は猛将として知られており、短期間に戦国大名としての龍造寺氏最盛期を築くことになる。
老齢になって一族滅亡の危機を救い、龍造寺氏が戦国大名となる基盤を作った家兼は、龍造寺氏中興の主として代々語り継がれている。
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