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935年勃発説は時代遅れ!?「平将門の乱」が起きた本当の理由と最新の学説を紹介【前編】

935年勃発説は時代遅れ!?「平将門の乱」が起きた本当の理由と最新の学説を紹介【前編】:2ページ目

伯父との紛争は「乱」ではない

まず第一の局面について。まず前提として、この時期は所領の継承に関しては、子による相続よりも兄弟による相続のほうが根強く残っている時期でした。

で、平将門の父の死後、その所領が将門の伯父である国香たちに分割されたらしく、それに対する不満から、伯父・甥の争いが起こったのです。

これについては、朝廷が伯父側からの提訴を受けています。しかしこの段階では、将門の行為は政府に対する反乱であるとは捉えられておらず、あくまでも地方における私闘と理解さていました。この時点では、朝廷も将門の正当性を認めていたのです。

将門が国香を倒したのが935年のことです。

こうして見ていくと、935年をもって朝廷に対する平将門の乱の始まりの年だとするのはおかしいことになります。

3ページ目 国司を襲った理由は?

 

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