可愛すぎるのよ!豆粒ほどの人々を所狭しと描いた江戸時代のキャワワ日本画「文鳳麁画」 に癒やされちゃう

増田 吉孝

明治時代や江戸時代、さらにはもっと古くに描かれた日本画の中には、現代の感覚でも「かわいい」と思えるような作品が数多く存在します。”日本画”という言葉を聞くと、どこか格式高く難しさを感じてしまう人も少なくないと思いますが、先日紹介したユーモアに満ちた日本画たちまとめのような親しみやすい作品もあるんです。

ユルいタッチで癒やされちゃう♪ユーモアに満ちた可愛すぎる日本画たちまとめ

今回紹介するのもユルふわ系に属する日本画作品、江戸時代後期の絵師・河村 文鳳(かわむら ぶんぽう)による「文鳳麁画(ぶんぽうそが)」です。

河村文鳳という絵師、聞いたことがない人も多いと思いますが、文鳳は京都出身の絵師で、日本画の一派であった岸派の絵師。岸派は江戸後期の京都で勢力のあった一派です。文鳳は人物画や山水画を得意とする優れた絵師だったそうですが、残念ながら今日まで残っている作品は多いとはいえません。そんな現在では貴重な文鳳の作品の中でも随一のKawaii作品が「文鳳麁画」。

本作は線や色を簡略化して描いたいわゆる”略画”の一種で、当時の人々の暮らしの様子が所狭しと描かれています。その人々の姿が本当に小さく可愛らしいのです。

餅つきをする人、川を泳ぐ人、スズメ捕まえようとしてる人、お風呂入る人…もうここでは書ききれないほどのシーンが描かれていて圧巻。ページ数は26ページにも及びます。

江戸時代の略画作品としては鍬形蕙斎の「人物略画式」耳鳥斎の作品中村芳中の「光琳画譜」など他にも多くの可愛い作品が存在しますが、「文鳳麁画」もこれらの作品に劣ることのない存在感を放っています。

それでは、江戸時代後期の絵師・河村 文鳳によるゆるカワ日本画「文鳳麁画(ぶんぽうそが)」をどうぞ!

絵師・河村 文鳳「文鳳麁画(ぶんぽうそが)」を見る

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