江戸時代「黒船」は庶民の好奇心を刺激した!ペリー来航に人々はどう反応したのか:2ページ目
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「俺ならこうやって追い払う!」
庶民から寄せられた、外国船を追い払う方法は『「逷蛮彙議(てきばんいぎ)』という文献にみることができます。
例えば、水中に柵を設けて江戸湾を封鎖し、通せんぼをするもの。あるいは、黒船の底には小窓があるはずなので(実際にはない)この小窓を割って黒船を沈めようというもの。あるいは商人を装って船に入り込み、隙を見て火薬庫を爆破しようというものなどがあります。
他にもユニークなものとして、遊郭の女性たちを使うハニートラップ、大縄を船の外輪に絡ませて航行不能にするアイデア、船の先に銛をつけて突撃して体当たりする案などもありました。まるで特攻です。
もちろんこれらの案は採用されることはありませんでしたが、当時の庶民にはこうした作戦を実行するなら自分が先陣を切りたい、と考える人も多くいたようです。
また、なんらかの作戦実行にあたり必要な素材があれば提供したいと考える人や、黒船来航をビジネスチャンスと考える商人もいました。
私たちは、江戸時代の庶民というと、外国のことを何も知らず権力者からは抑圧され、ひたすら時代に翻弄されていたというイメージを抱きがちです。しかし実際には、もちろん全ての庶民がそうではなかったでしょうが、このように自由で好奇心にあふれた気風もあったようです。
参考資料
日本史の謎検証委員会『図解 幕末 通説のウソ』2022年
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