戦国大名・徳川家康が旗印に用いたスローガン「厭離穢土欣求浄土(おんりえど ごんぐじょうど)」とは?【どうする家康】
厭離穢土欣求浄土。これは「おんりえど ごんぐじょうど」と読み、戦国大名・徳川家康(とくがわ いえやす)が旗印に用いたスローガンです。
何だか呪文のようですが、この言葉にはどんな意味や由来があるのでしょうか。今回はそれを調べてみたので、令和5年(2023年)NHK大河ドラマ「どうする家康」の予習にどうぞ。
厭離穢土欣求浄土の意味を解説
まずはそれぞれの言葉を分解しましょう。
一、厭離(おんり)とは厭(いと)い離れること。
一、穢土(えど)とは穢(けが)れた土、すなわち汚らわしい場所。転じて俗世。
一、欣求(ごんぐ)とは欣(よろこ)び求めること。
一、浄土(じょうど)は清浄な土、すなわち極楽浄土を指します。
これらを総合すると「穢れた俗世から離れ、極楽浄土を喜び求める」という意味に。もちろん、そのためには功徳を積む必要があるはずですから、まことによい心がけではあります。
しかし、解釈によっては単なる現実逃避にとれなくもありません。戦国大名が戦場に掲げるスローガンとしてはいささか物足りない(何なら味方の士気を下げかねない)気もしますが、どういう意図があるのでしょうか。