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若い男と不倫の末に、夫から阿波国を奪った悪女「阿波の小少将」の恋愛劇【後編】

若い男と不倫の末に、夫から阿波国を奪った悪女「阿波の小少将」の恋愛劇【後編】

破滅への道

宣教師ルイス・フロイスに認められるほど卓越した政治手腕を持っていたと言われる長房。

亡き城主・三好実休に代わって勝端城を支えていた長房も亡くなってしまい、支える者がいなくなった勝端城は破滅へと向かって行きます。

三好実休の跡継ぎ候補として権力を持った小少将の息子・三好長治と細川真之(最初の夫・細川持隆との子)が政論を巡って対立。

人民を苦しめる暴虐な政治を行った三好長治と、これに反発した保守的な細川真之の対立は勝端城内に混乱をもたらし、内乱を引き起こしました。結果、三好長治は戦いに敗れ、25歳で自刃しています。

傾城の美女

そのころ、安芸(現在の愛媛県)と土佐(現在の高知県)を制圧した長宗我部元親は四国統一を目指しており、阿波と讃岐へ侵攻の機会をうかがっていました。

そのようななか、阿波と讃岐を支配していた三好家の居城・勝端城で内乱があったことを知った長宗我部元親は混乱に便乗して侵攻。勝端城には長宗我部元親の率いる大軍が一気に押寄せました。

自遁や息子らは一目散に逃亡し、小少将の父・岡本牧西は討ち死にしてしまいます。小少将も追い詰められて絶対絶命かと思われたのですが、ここで「傾城の美女」の本領を発揮。

敵将だった長宗我部元親の心を射抜くことに成功し、愛人として土佐で新たな人生を送ったといわれています。

 

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