現在も世界的に人気の高い、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎(かつしかほくさい)が描いたさまざまな鬼が集結する特別展『北斎 百鬼見参』が開催されます。
古来、日本人は鬼の存在を信じ、暮らしにも取り入れ、ともに生きてきました。
神話・伝説、芸能、小説、マンガ、アニメ、ゲームに至るまで、鬼が登場する創作物は数多く、それだけ、鬼は日本人の心に深く根ざし、その精神世界の形成に大きな影響を与えています。そして、古典や芸能、また新たに江戸時代に起こった読本などを題材とする浮世絵にも、鬼は多く登場します。
東京・すみだ北斎美術館で開催される本展では、人気の錦絵「百物語」や版本などから鬼に関連する作品を紹介し、鬼才・北斎がどのように鬼を捉え、表現してきたかに迫ります。
北斎や門人が描いた鬼にまつわる浮世絵を前期・後期あわせて約145点展示。作品を通して、鬼才・北斎が鬼をどのように捉え、表現してきたかに迫ります。
また、すみだ北斎美術館初公開の貴重な北斎の肉筆画「道成寺図」も展示。「道成寺図」は本展のために修復も行われました。
展示構成
- 1章 鬼とは何か
- 2章 鬼となった人、鬼にあった人
- 3章 神話・物語のなかの鬼
- 4章 親しまれる鬼
北斎の作品が集結する展覧会はこれまでにも数多く開催されてきましたが、”鬼”というキーワードにフォーカスした展示はとても珍しいのではないでしょうか。
特別展《北斎 百鬼見参》開催概要
- 会期: 2022年6月21日(火)~8月28日(日)※前後期で一部展示替えを予定、前期 6月21日(火)~7月24日(日)、後期 7月26日(火)~8月28日(日)
- 休館日: 毎週月曜日 ※開館:7月18日(月・祝)、休館:7月19日(火)
- 開催場所:東京都墨田区・すみだ北斎美術館