遊郭で生まれた恐怖の風習!?「指切りげんまん」から読み解く人類文化の秘密

「指切りげんまん」の由来は吉原遊郭にあり

子供の頃に、「約束を絶対に守る」ことを誓う動作として「指切りげんまん」をやったことがある人は多いと思います。と言うより、やったことがない人はほとんどいないのではないでしょうか。

今回は、この子供らしくかわいらしい「指切りげんまん」に秘められた恐るべき意味について説明します。

「指切りげんまん」の動作は皆さんご存じですね。小指を絡め合ってあのフレーズを口にし、最後は「指切った」で小指同士を離します。

なんで絡めるのが「小指」なのかというと、昔は本当に「小指を切る」ことをもって約束の証としていたからです。

そんな恐ろしい形で約束しなくちゃいけないなんて、どこの世界の話だ……と思われるかも知れません。それは江戸時代の吉原遊郭です。小指を切断することは、男と女の愛の証だったのです。

江戸時代の遊郭と言えば、男女の愛憎が入り乱れる場所でもありました。男にとっては歓楽街であり、女にとっては商売どころです。しかし時として、そこで出会った男女が恋愛関係に落ちることもありました。

そこで、客に惚れた遊女は、自らの愛情の証拠として、自らの「分身」を男に差し出していたのです。それは最初は髪の毛だったり、爪だったりしましたが、これがエスカレートして「小指」になったと言われています。

嘘泣き、断髪、爪剥がし!?吉原遊郭の恒例、遊女とお客の駆け引きバトルは凄まじい

吉原遊郭にはお客様に“非日常の愉しみ”を提供するにあたって、様々なしきたりがありましたが、変わっているのが様々な駆け引きでした。ここでは、お客人のアタックとそれに応じる遊女の多彩なる駆け引きの数々を紹…

もちろん女は不具の身となるので、男は相応の責任と覚悟を負うことになります。他の遊女と遊ぶわけにはいかなくなるでしょうし、見受けも考えなければいけないでしょう。

遊郭という場所で結ばれる男女の関係は、一夜限りのかりそめのものです。だからこそ、そこで本物の愛を証明するには、ただの言葉以上のものが必要だったのでしょう。

3ページ目 「愛の証に小指を切断」はどこまで本当か?

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了