小さくても立派な神様です。神社の境内にある「摂社」と「末社」の違いとは?
神社へお参りに行くと、境内の片隅に小さなお社や祠(ほこら)を見かけることがあるかと思います。
「あそこは(本殿の)神様にお仕えする小人や妖精さんがお祀りされているんだよ」
かつて、園児たちの質問にそう答えている保母さんを見かけましたが、違います(苦笑)……でも、わざわざ正すのも野暮だし、ほほえましかったのでそっとしておく事にしました。
でも、せっかくなので今回は神社の境内に鎮座する小さな神社「摂社(せっしゃ)」と「末社(まっしゃ)」について、その違いを紹介したいと思います。
主祭神との関係で決まる「摂社」と「末社」
結論から先に言いますと、摂社と末社の違いはこんな感じです。
【摂社】
本社の主祭神と(家族や主従など)関係の深い神様を祀っている神社
【末社】
摂社の条件にあてはまらない神様を祀っている神社
※合わせて「摂末社(せつまっしゃ)」あるいは「枝社(えだやしろ)」などとも呼ばれます。
基本的には摂社の方が末社よりも格上とされますが、それはあくまでその神社内での話であり、八百万(やおよろず)の神々すべての頂点に君臨する天照大御神(アマテラスオオミカミ)であっても、御祭神との関係が薄ければ末社です。
また、境内に建っていれば境内社(けいだいしゃ。境内摂社or末社)、敷地外に建っていれば境外社(けいがいしゃ境外摂社or末社)という呼び方・区分もあります。
よくある勘違いとして、総本社から分祀(ぶんし。神様の魂を分ける)した神社を人間社会の子会社みたいに「本社⇔末社」と呼ぶ方もいますが、それは「分社(ぶんしゃ)」と言います。
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