
婦人のような優男? 織田信長が惚れ込んだ戦国の天才軍師「竹中重治」の逸話【中編】
【逸話2】稲葉山城乗っ取り事件
美濃国3代目当主「斎藤龍興(たつおき)」は、家督を継いで以降家臣の信頼を得ることができずに国力は低下していた。
1564年。半兵衛は妻の父であり西美濃三人衆に数えられた「安藤守就(あんどうもりなり)」と共に龍興の居城である稲葉山城を襲撃し奪取している。この事件には諸説があり、現在では安藤守就のクーデター説が有力となっている。
しかし、半兵衛勢は白昼堂々少人数で稲葉山城へ乗り込み、城主の龍興を殺さず逃していることから美濃国を乗っ取ろうと画策した下克上とは言い切れない。
また、半兵衛勢は乗っ取り事件の際に龍興方の重臣6名を討ち取っている(半兵衛自身は、かねてから私怨のあった斉藤飛騨守を斬っている)ことから、龍興を諫める目的を持った乗っ取りであった可能性も指摘されている。
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