有りの実って何?忌み言葉色々
忌み言葉って知っていますか?
忌み言葉は口にしたらいけないと考えられている言葉や、それを言い換えた言葉のことを言います。
不吉な言葉(「死ぬ」「苦しむ」など)や、性的な言葉(「強姦」「月経」など)が忌み言葉としてよく取り上げられています。
またそれらの言葉が入っている単語の言い換えなどもされています。
有りの実ってなんだろう・・・
私自身がこの忌み言葉について考えるようになったきっかけは、とある和食屋さんでした。
そこで出されたお品書きに「ありの実」と書いてあったのです。
デザートの項目だったので、何かの果物なんだろうと思ったのですが、一体なんだかが分からなかったんですね。
で、結局出てきたのが「梨」だったんです。
「梨=なし=無し」ということで忌み言葉の1つだったんですね。
それで「無し」の反対で「有り」の実と呼ぶんだそうです。
ちなみに「亀有」という地名も江戸時代より以前は「亀梨」という地名だったそうですよ。
これも「無し」につながるため「亀有」に言い換えられたんだとか。
本当は切り身だけど刺身
「刺身」も忌み言葉の1つです。
よくよく考えてみたら、魚の切り身ですもんね。
それを「刺身」と呼ぶのには、お侍さんと関係があります。
当初はその形状通り「切り身」と呼ばれていたそうなのですが、その呼び方が「腹を切る=切腹」を連想させて不吉だということで、「刺身」と呼ばれるようになったんだそうです。
ちなみに刺身につける醤油ですが、「紫」と呼ぶことがありますよね。
これも忌み言葉で、しょうゆの「し」が「死」に通じるから言い換えられるようになったそうですよ。
身の回りのものの名前を考えてみると、思いのほかこの忌み言葉がたくさん使われているようです。
スルメ=アタリメ、鏡割り=鏡開き、葦(あし)=葦(よし)、などなど。
調べてみると楽しいですよ。