幕末に日本を動かし、変えようとした人物といえば数多くいますが、そんな男たちを支えた、女性たちがいたことも忘れてはならないでしょう。
今回は、そんな女性たちの中の一人、寺田屋の女将・お登勢のエピソードについて紹介します。
寺田屋の経営を取り仕切りるお登勢
お登勢は、近江国大津で旅館を経営していた大本重兵衛の次女として生まれました。18歳で、伏見南浜の船宿である寺田屋の第6代目主人寺田屋伊助の妻となり、一男二女をもうけますが、夫伊助は放蕩者で、経営していた旅館は赤字続き…。
そこでお登勢が代わりに寺田屋の経営を取り仕切り、姑の面倒も見ていました。伊助が35歳で亡くなると、お登勢はそのまま女将として家業を続けることになります。
寺田屋は薩摩藩の定宿となっており、普段から討幕派の人間が多く出入りしていました。面倒見の良い性格のお登勢は、普段からかいがいしく彼らの世話をよくしたといわれています。