客を引きこむために、床上手に仕込まれる江戸時代の遊女たち。たとえ美女でなくても、床上手だと客がひっきりなしに。それほど、床上手であることは重要とされていたのです。
当時、絶頂を迎えることを「気を遣る」と言いました。遊女たちは気を遣ると妊娠してしまうと信じていたとのこと。懐妊することは遊女にとって恥だったので、気を遣ることはしくじりの一種と思われていたのです。
なんせ1日に何人もの客を相手にするので、一回一回本気で感じていたら疲れて身体が持ちません。かといって感じていないと、客としてはしらけてしまいます。そこで、遊女たちは感じるフリをするのでした。派手によがり声をあげたり泣いたりするのも、客は大喜び。それでも気持ちよくて感じすぎてしまうときは、それをそらすテクニックも教えられていたとか。