日本初公開!浮世絵美人100人集合「シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶」開催

Japaaan編集部

ロジャー・ウェストン氏はアメリカ・シカゴの実業家で、30年にわたって千点超の日本美術のコレクションを大成しました。中でも熱心に蒐集されたのが肉筆の浮世絵で、個人のコレクションとしては世界有数のボリュームとクオリティ。

江戸初期から明治に至るまでの肉筆浮世絵の長い歴史を系統立てて紹介することができるロジャー・ウェストン氏のコレクションの中から、約130点が日本に里帰りして初公開されます。

浮世絵版画では紙の白さで美人の顔を表現しますが、肉筆画では貝殻を砕いた胡粉を使い、おしろいをはたくように何度も薄く重ねづけすることで白くなめらかな肌を描きます。美人に化粧を施しているかのようです。繊細に書き込まれた髪の生え際や、うなじ、口紅のぼかしなど、絵師のテクニックを駆使した筆使いはまさに超絶技巧!肉筆画でしか味わえない魅力です。

本展では、ウェストンコレクションの特徴である美人画を中心に展示。立ち姿美人図はなんと100図以上!時代ごとに並べられた美人画の移り変わりを堪能することができます。女性のきものや小物使い、髪型、化粧などから身分、階級、未婚、既婚などもわかります。当時の流行が反映されたファッションにも注目です。

また、美人画で知られる浮世絵師、喜多川歌麿が中国の伝説の仙女を描いた、珍しい新種の肉筆浮世絵も本展に出品されます。

また、今回の展示では日本の最新技術を利用しています。作品を傷めずに照らすLED照明、有機EL照明、透明度が高く反射が少ないアクリルパネルで特別に制作された薄型の陳列ケースを採用。作品まで30〜40cmの至近距離まで近づくことができます。絵師の超絶技巧を間近に鑑賞できる、またとない機会。

「シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶」は、長野、東京、大阪を巡回。お近くで開催の際にはぜひお出かけください。

「シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶」東京展

浮世絵師が描いた江戸美人100選
会期:2015年11月20(金)~2016年1月17日(日)
開館時間:午前10時~午後5時(金曜日は午後8時まで、入館は閉館30分前まで)
休館日:毎週月曜日、2016年1月1日(金)※11月23日(月・祝)、1月11日(月・祝)は開館
会場:上野の森美術館

肉筆浮世絵-美の競艶(公式サイト)|ウェストンコレクション

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