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「べらぼう」歌麿を蔦重は救えるのか…10月5日放送回を、八っつぁんと熊さんが振り返る

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ふわふわ生きたい京伝先生

八五郎「一介の本屋に過ぎない蔦重が『世に抗う』と息巻くのは勝手だが、それに巻き込まれちゃ、京伝先生もたまったもんじゃねぇな」

熊五郎「まったく。絶版処分の一度で懲りて欲しいもんだ」

八「めんどくさい事は考えず、面白いことばかりしながらふわふわ生きていきたい。京伝先生の気持ちはよく分かるな」

熊「しかし、それが出来る世の中ってのは、誰かが切り拓いてくれたもんだ。それを忘れちまったら、後の世代はもちろん、自分自身も後がなくなるものさ」

八「過去の遺産があるからこそ、今こうして自由に暮らせる。これを未来に受け継いでいきたいという蔦重の志は、そりゃ立派なもんだ」

熊「分相応かはともかくな」

縛りがあるから面白い

八五郎「山のような草稿を奉行所に持ち込んでやろう……そんな蔦重の作戦に、地本問屋連中は呆れ顔。『べらぼう』連呼に諦めかけたその時!」

熊五郎「助太刀を買って出た勝川春章(前野朋哉)先生に北尾重政(橋本淳)。このままでは自分の弟子たちが日の目を見られない。ここぞとばかりに才能の大放出と行きやしょう」

八「いいねぇ、こういう展開はこたえられねぇ」

熊「みんなで大真面目な顔してお上を困らせるなんて、江戸っ子が一番楽しがりそうじゃねぇか」

八「縛りがあるからこそ面白い。まさに『上に政策あれば下に対策あり』。どこまでギリギリ攻められるか、エッジの立った作品を叩きつけてやろうぜ!」

熊「今回もそうだが『なんか蔦重の力になりてぇな、俺もなれねぇかな』って気持ちになるのが、大河べらぼうの魅力なんだと思うよ」

八「あぁ、俺にも文才があればなぁ……」

持ち込まれた作品の一例

八五郎「でもって、奉行所に持ち込まれた黄表紙の一部がこちら」

熊五郎「画面に映っていたものだけでも、これだけあったな」

  • 芝全交『直読見臺萩(なおしてよむや けんだいはぎ)』
  • 森羅亭『御評判高尾文覚(ごひょうばん たかおのもんがく)』
  • 桜川慈悲成『大馬鹿抜目(おおばか ぬけめ)』
  • 桜川慈悲成『化物夜更顔見世(ばけもの よふけかおみせ)』
  • 勝川春道『摩訶徳本養老滝(まかとくほん ようろうのたき)』
  • 深川錦鱗『金儲十千万両貨殖金(かねもうけ とちまんりょう ぶげんのかね)』

八「大河ドラマに登場していない戯作者は、当時まだまだたくさん活躍していたぞ」

熊「この『みんなで奉行所を困らせてやろうぜキャンペーン』に、ノリノリで参加したんだろうな」

八「今回出て来た黄表紙作品についても、改めて紹介しようぜ」

熊「合点承知の助だ」

3ページ目 男が光った長谷川平蔵

 

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