古代の日本文化を探る重要な遺物「弥生式土器」の製造過程と史料的価値について解説:2ページ目
文様をつけて焼く
粘土ヒモを積み上げて形を作ると、土器の表面に凹凸ができるため、これをなくすために小さな板などで土器表面をかきます。
すると、それが模様になります。
最後に、表面をヘラで磨いて仕上げです。ものによっては紅殻などの赤色顔料を用いることもありました。
こうして仕上がったものを焼くわけですが、当時はまだ焼き窯は存在していませんでした。
そのため、地面を掘りくぼめたところで、薪を燃やして焼き上げる野焼きが主流だったと考えらえています。
この方法で焼かれた土器は強度と耐久性に優れており、長期間にわたって使用されました。
こうして作られた土器は、家事や調理、貯蔵に役立つ重要な道具となりました。