祖国や故郷の平和を願い…【光る君へ】劇中で藤原隆家が武者たちと舞っていた唄の元ネタと意味は?:2ページ目
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この歌が選ばれた理由は?
唄の元ネタが判ったところで、これを劇中で舞い唄った意図は何なのかが気になります。
もしかしたら、刀伊の入寇という国難に際して
「天皇陛下の治(しろ)しめられる日本がいつまでも続くように願って、歌の代わりに命を奉る(命がけで賭けて戦う)」
展開を暗示していたのかも知れませんね。
♪……豫呂豆余珥(よろづよに) 訶句志茂餓茂(かくしもがも)
知余珥茂(ちよにも) 訶句志茂餓茂(かくしもがも)
訶之胡瀰弖(かしこみて) 菟伽陪摩都羅武(つかへまつらむ)
烏呂餓瀰弖(をろがみて) 菟伽陪摩都羅武(つかへまつらむ)……♪
【意訳】
万世の先まで、日本がこのように(平和で)あったらいいのにと。
千代の末まで、日本がこのように(平和で)あるようにと。
心して、ご奉公しよう。
皇室の権威を守り抜くため、死をも厭わずご奉公しよう。
……舞っていた時、彼らはそこまで思っていなかったことでしょう。しかしいざ国難に臨んで、彼らは覚悟を決めて戦いました。
そんな英雄たちの姿は、千年の歳月を越えて私たちの胸を打ちます。
終わりに
今回はNHK大河ドラマ「光る君へ」第46回放送「刀伊の入寇」で武者たちが唄っていた歌について調べてみました。
祖国や故郷の平和を願い、いざ事あらば身命を賭して戦う武人たちの姿に、心惹かれた方も多いのではないでしょうか。
こういう劇中歌にも興味をもって調べてみると、もっといろいろ発見がありそうですね。
※参考文献:
- 平林章仁『蘇我氏と馬飼集団の謎』祥伝社新書、2017年8月
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