なぜ?教科書ではもう享保・寛政・天保の改革を「三大改革」とは教えていない!見方が変わった江戸の政治史

歴史 好き太郎

「三大改革」だけじゃない

十代の頃に学校で学んだ日本史の内容として、「江戸時代の三大改革」を記憶している人も多いでしょう。

この三大改革と呼ばれた事柄は、かつては中学校の教科書には必ず載っていたものです。また高校入試などでも同様の表現で入試でも必ず出題されていました。改めてその三つを振り返ってみると、

将軍・徳川吉宗の享保の改革
老中・松平定信の寛政の改革
老中・水野忠邦の天保の改革

の三つとなります。

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ところが現代の教科書では、これらを「三大改革」としては説明していません。

その理由の一つは、江戸時代の改革政治をことさら強調して「三大」としてしまうと、他の改革を「その他の小さい改革」と理解させてしまうからです。そうなると、江戸時代の政治史の印象を誤らせかねません。

ですから、享保の改革・寛政の改革・天保の改革だけをことさら強調はせず、高校の教科書では「三大改革」に限らず他の改革も大きく扱っています。

例えば家綱の改革、綱吉の改革、正徳の治、享保の改革、田沼意次の政治、寛政の改革、天保の改革、文久の改革、安政の改革などです。

3ページ目 改革ではなく「反動」「恐怖政治」だった?

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