若者には通じない?!明治〜昭和時代の謎料理?「ビフテキ」「カツレツ」の由来と語源に迫る:2ページ目
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カツレツは「トンカツ」と同じ…でもない
そういえば、昔の文芸作品などで名前を見かけるものの、実物を食べたことも見たこともない料理として「カツレツ」を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
例えば水木しげるの漫画では、妖怪がカツレツをうまそうに食べるシーンなどがありますね。
これも先に答えを言ってしまうと、カツレツはトンカツのご先祖様にあたります。カツレツを、さらに日本人向けに改良したものがトンカツなんですね。
まずは言葉の由来について説明しましょう。もともと、カツレツの語源は明治時代にフランスから伝わってきた「コートレット(côtelette))」という料理です。この英訳である「cutlet(カットレット)」が、日本人にはカツレツに聞こえたのでしょう。
コートレットは、スライスした仔牛の肉にパン粉をつけて炒め焼きする料理。しかし日本人にとっては鶏肉や豚肉の方が一般的だったので、それらの肉を使うことが多かったようです。
さらに炒め焼きではなく揚げ焼きにしたり、コートレットよりも粒が大きいパン粉を使ったりするなどして、日本人向けにアレンジされてできあがったのがカツレツでした。
そして、それをさらにアレンジしたのがトンカツ。カツレツが、比較的薄切りの鶏あるいは豚肉を揚げ焼きにするのに対して、トンカツは厚みのある豚肉を揚げるという点が違います。昭和4年~7年頃に浅草の店で誕生したと言われています。
トンカツの名前の由来は、「トン(豚)」と、上述した「cutlet(カットレット)」の合成。ちなみに「カツ」という言葉は日本料理の一種として、海外でも知られているそうです。
参考資料
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