女好きは兄譲り?三浦義村の弟・三浦平九郎胤義が起こした女性トラブル【鎌倉殿の13人】

「だから私は、女子(おなご)の前では力の限り尽くします」

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では主人公・北条義時(演:小栗旬)の盟友として登場する平六こと三浦義村(演:山本耕史)。

劇中ではクールな知恵者として暗躍する彼ですが、一方で源頼朝(演:大泉洋)にも負けないほどの女好きとして、数々の女性にアプローチを仕掛けます。

そんな彼には三浦胤義(たねよし。平九郎)という弟がおり、鎌倉幕府の公式記録『吾妻鏡』には兄譲り?な女性トラブルを伝えるエピソードが載っていました。

果たして平九郎は何をやらかしたのか、さっそく見て行きましょう。

深夜、鎌倉殿の御所近くで……

小雨。丑刻。御所邊騒動。但不經時刻靜謐。是三浦平九郎右衛門尉胤義依女事起鬪乱之間。彼一族等遽馳候故也。

※『吾妻鏡』建暦3年(1213年)11月5日条

【意訳】その日は小雨。深夜2:00ごろ、鎌倉殿の御所近くで騒動が発生した。ただしあまり時間が経たぬ内に静けさを取り戻した。この騒動は三浦胤義が女性関係でトラブルを起こし、喧嘩(闘乱)に発展したため、三浦一族が何事かと駆けつけたことが原因である。

……『吾妻鏡』における記述はこれだけ。真夜中に平九郎が女性トラブルを起こして喧嘩となり、一族挙げて臨戦態勢となったものの、間もなく解散したということです。

女性トラブルで喧嘩。これだけだと事情がよく分からないものの、複数のパターンが考えられます。

平九郎と女性は合意していたのかいないのか、女性は独身なのか伴侶がいるのか。また言うまでもなく彼女の身元によっても事件性の大小は変わってくるでしょう。

記録に残されていないのはわざわざ明記するまでもなかった(卑しい身分だった)からか、それとも名前を出したら大変なことになるからか、想像が膨らんでいきますね。

かつて「(頼朝の女に手を出すことで)俺は頼朝を超える」と(フィクションとは言え)豪語していた義村の弟ですから、ここは是非とも後者であって欲しいところ。

しかし、血気盛んで知られる三浦一族が「どうした喧嘩か!?」と駆けつけておきながら、程なく(血も見ていない内に)収まったのはどうしてでしょうか。

2ページ目 「何やってンだバカ、とっとと帰るぞ!」

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