武家の棟梁の落馬。
頼朝の命と共に、鎌倉殿の権威が消え去ろうとしている。
主人を振り捨て、鎌倉が暴れ始める。
前回、落馬によって生死の境をさまよっている源頼朝(演:大泉洋)。偉大なるカリスマを喪うことによって、鎌倉は坂東武者たちによる権力抗争の坩堝と化します。
和田義盛「ともかくこれで、坂東は坂東武者の手に戻った。言うことなし!」
まぁある意味、間違ってはいません。頼朝が鎌倉殿となるより前、坂東武者が血で血を洗う坂東に戻りつつあるという意味では。
さて、次の鎌倉殿は嫡男の源頼家(演:金子大地)か、あるいは阿野全成(演:新納慎也)か。
北条時政「若君は御家人を率いていくには若すぎるんじゃ!」
比企能員「我らがお支えしていけばよいことではないか!」
大江広元「ひとまず全成殿に任せ、若君が十分成長されたところで、鎌倉殿の座をお譲りになるというのはいかがでしょうか」
筆者も広元の言う通りか、あるいは全成(北条派)が頼家(比企派)を後見する形でパワーバランスを保ってはどうかと思いました。
しかし結局は政子(演:小池栄子)の決断により、頼家が鎌倉殿に。比企に主導権を奪われてしまう時政やりく(演:宮沢りえ)、実衣(演:宮澤エマ)は不満を燻らせます。
そんな中、頼朝の死を見届けた北条義時(演:小栗旬)は伊豆へ帰る決意をしますが、政子によって頼朝の観音像を託されて留まることに。
「逃げ帰るなら、今のうち」頼朝の死という最大にして恐らく最後のチャンスを逃した義時は、これから混沌の権力抗争を闘い抜かねばならないのでした……。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」7月3日(日)放送の第26回「悲しむ前に」。多くの恨みを買った頼朝の死ですが、政子のけなげな姿に胸打たれた視聴者も多いのではないでしょうか。
それではさっそく今回も振り返っていきましょう。