日本各地のだるま約160点!ユーモラスで愛嬌たっぷりな「だるま」が本になった!
願望祈願のモチーフの代表格である「だるま」。
コワモテだけど愛嬌たっぷりのだるまは現代でも親しみのある存在ですが、どうして手足がないのか、赤いのかなど、考えてみればよくわかっていないことも多いことに気づきます。
だるま(達磨)は仏教の一派である禅宗開祖の達磨大師の坐禅姿を模したものという説が有力です。この達磨大師には壁に向かって九年の座禅を行ったことによって手足が腐ってしまったという伝説があり、そこから手足がない形になったそうです。
祈願がかなったら目を入れるのは命を吹き込むことから、そして赤いのは古来から日本では火や血の色である赤は魔除けの効果があると信じられていたからだそう。
とはいえ赤でなければいけないということでもないようで、静岡県伊豆市の土肥達磨寺では「青、黄、赤、白、黒」で五色に塗り分けた五色願掛けだるま、というものもあるそうです。
そして調べてみてもっと驚いたのは、日本各地に様々なだるまがあること。ちょっと抜き出しただけでも、
東京だるま
多摩だるま
松川だるま
高崎だるま
白河だるま
越谷だるま
相州だるま
鈴川だるま
愛媛県の姫だるま
などなど、ぞろぞろと出てきます。
どれだけだるまが日本で愛される存在なのか、よくわかりますね。
そんな、北海道から沖縄まで、日本各地に伝わるだるまをなんと約160点掲載した本がありました。
解説付きで、それぞれの個性的なデザインの成り立ちがよくわかる一冊。
張り子だるまができるまでの工程や、全国のだるま祭り、生産者一覧なども載っていて、知らなかっただるまの魅力がいっぱいに詰まった本は見るだけで元気が出てきそうですね。