11月10日はエレベーターの日。実はすごいぞ、日本のエレベーターの歴史:2ページ目
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日本で初めて取り付けられた凌雲閣のエレベーターは、その後関東大震災で倒壊してしまい、現在ではその姿を見ることは残念ながらできません。ただ、凌雲閣で作られたエレベーターの技術が、その後いくつもの技術革新を得ながら、日本中に広がっていきました。
パリのエッフェル塔を見てヒントを得たという越後長岡の生糸商人・福原庄七とイギリス人設計士ウイリアム.K.バルトンによって生み出された凌雲閣は、石川啄木や正岡子規が詠い、江戸川乱歩が自身の小説にも描かれたそうで、当時の日本人にとってはよほど目立つ存在だったのだと考えられます。
日本エレベーター協会では、この日、昇降機の安全・安心な利用のためのキャンペーンを実施しています。
参考
- 涌井 良幸・涌井 貞美『モノの雑学事典―オトナのための科学読本 単行本』(2001 山海堂)
- 細馬 宏通 『浅草十二階 塔の眺めと〈近代〉のまなざし』(2011 青土社)
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