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おいしくお茶を淹れる、適温についての科学

おいしくお茶を淹れる、適温についての科学

「日本茶は淹れるのが難しい」

そんなふうに言う方によく会います。

しかし、日本茶は適温を守れば非常においしく淹れられますし、何も難しいことはありません。大切なことは、お湯の温度によってどんな成分が出てくるのか?ということを知っておくことです。

日本茶はお湯の温度によって全く味わいが違ってきてしまいます。しかし、どの温度で淹れるのが正解でどの温度だと不正解ということはありません。大切なことは好みやお料理に合った味わいで淹れられるかどうかということです。

1つだけ押さえておきたいのは、高い温度のお湯で淹れればカテキンがより多く出てきて苦味とキレのある味わいに、低い温度のお湯で淹れればテアニンの味わいがより目立って甘味とまろやかさのある味わいになるということです。

これさえ押さえておけば好みやお料理に合わせて自由に味の調整ができるようになっていきます。

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例えばお寿司屋さんで出される「あがり」と呼ばれるお茶は熱々のお湯で淹れられています。お湯の温度は大体90度ということです。

この温度で淹れた時のお茶はカテキンがよく出てきていてキリっとした苦味が感じられます。この苦味が舌の上に残った魚の脂をうまい具合に洗い流してくれるので、お寿司の微妙な味わいを充分に堪能できるようになるのです。 

お寿司屋さんの「あがり」は、日本茶の成分や味わいについてうまい具合に利用されたものと言えます。

 

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