古来日本では「日傘男子」は日常的風景だった。幕府が男性の日傘を禁じたこともあったほど

みずめ

最近ちょっと話題の「日傘男子」。昨今日本列島が高温化する仲、「男性も恥ずかしがらず日傘をさしましょう」という啓蒙活動で生まれた言葉ですね。

日傘と聞くと、レースやフリルのついた白いパラソルで、西洋のからもたらされたものと思いがちですよね。モネの絵画などの影響でしょうか?

実は日本にも昔から日傘なるものはあり、江戸時代には「男の日傘」が、幕府から禁止されたこともありました。

そもそも日傘っていつから使われていたの?

日傘という定義なのですが、古代からの祭祀用や呪術的な意味合いのものを含めると、かなり昔から存在しています。
4世紀末以降には魔除けの道具として、皇族や貴族・豪族など身分の高い人々が行列する際に頭上に高く掲げられた、「蓋(がい)」という覆いや、「繖(きぬがさ)」といわれる傘が権威の象徴として用いられていました。

繖は絹で織られており、実用性よりも儀式性が高い代物でした。殿上人の頭上を守るという意味合いでは、広義の「日傘」といっていいかもしれません。

平安時代には、紙を張った「唐傘」が登場。こちらは雨を防ぐ実用性があったことから広まっていき、鎌倉・室町時代になると、公家や武家・社寺などの上流階級だけでなく庶民にも使用されるようになります。

4ページ目 江戸時代には「絵日傘」や「番傘」が登場

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了