19世紀のアメリカで電話が発明されて以来、固定電話の世界にイノベーションを起こした日本人がいます。
男の名前は「橋本和芙(はしもとかずお)」。世界に1,000件を越す特許を取った発明家として知られています。彼の発明したもののひとつが留守番電話機。1960年、彼の発明した世界で初めての実用留守番電話機「アンサホン」が初めて発売されました。
発明のきっかけは、借金の督促電話だと伝えられています。1951年、彼が新しい家に引っ越し、電話を引き直したところ、前の住人あての借金返済催促の電話が夜中までかかってきました。
そこで彼は、電磁石の力で受話器が上がり、テープレコーダーから自動音声が流れる装置を作りました。
1957年には「電話自動応対装置」として特許を取得。ところが、日本ではほとんど売れませんでした。その後、アメリカのパイオニア社と共同開発した「アンサホン」が大ヒットし、米国で特許も取得しました。
この初代の「留守番電話」は、スミソニアン協会の米国歴史博物館(ワシントン)に寄贈されました。