先日、江戸時代の超高級料理店・八百善が台頭していく様子を紹介しましたが、今回はその後の八百善を幕末から現代にかけてのエピソードを交えて紹介します。
お茶漬だけでも十数万円!?もてなしも値段も最高峰、江戸時代の三つ星料理店「八百善」
和食が2013年に世界遺産登録されて、話題となりましたが、それをさかのぼること159年前、海外の要人をもてなした最高の料亭がありました。それが、本項で紹介する江戸料理の名店・八百善です。江戸一番の…
某ドラマも顔負け!黒船艦隊の接待を担った八百善
歴史上の人物、特に文化の違う外国人を相手におもてなしをする作品は色々ありますが、戦国時代に取材した『信長のシェフ』、近代の宮中を舞台にした『天皇の料理番』が有名です。これらの名作に登場するような見事なもてなしをリアルで行ったのが、他でもない八百善でした。
八百善がそうした国際交流の場に初めて名を残したのは、ペリー提督率いるアメリカの艦隊関係者をもてなす料理の支度をして欲しいと幕府から要請され、同じ料亭である『百川』と共に饗応した時の事だと言われています。料理を用いた交渉・・・まさに、『信長のシェフ』や『天皇の料理番』の江戸バージョンとも言うべき一大イベントを行う料理屋として、八百善に白羽の矢が立ったのでした。
3ページ目 純和風の饗応は今ひとつアメリカ側のお口に合わなかった?