高貴な身分に生まれ、順風満帆な生活を送りながらすべてを捨てて悟りを求め続けたブッダ(釈迦。ゴータマ・シッダールタ)。
様々な修行の末に悟りを開き、その思想は仏教として世界各地で信仰されています。
しかしブッダも人の身である以上、死を免れることはできません。果たしてブッダはどのような最期を遂げたのでしょうか。
ブッダの死因は食中毒
ブッダが世を去ったのは80歳の時、チュンダという鍛冶屋から寄付された「スーカラ・マッタヴァ」を食べたのが原因でした。
要するに食中毒ですね。世界的な宗教者としては、実に人間らしいというか、地味というか……。
まぁ「それが事実なんだから仕方なかろう」という解釈がある一方、人間らしい最期を伝えることで「自分を絶対視するな」というブッダのメッセージが込められているともいいます。
ブッダ自身が尊いのではなく、人間誰もが生まれ備えている善性すなわち良心を求めよ、と言いたかったのかも知れませんね。
スーカラ・マッタヴァの正体は?
ともあれブッダは食中毒で世を去ったわけですが、果たしてスーカラ・マッタヴァとは何でしょうか?
スーカラ・マッタヴァという言葉を訳すと、スーカラは「豚」、マッタヴァは「やわらかい」という意味だそうです。
合わせると、やわらかい豚。この解釈には諸説あると言います。
- 豚の生肉料理(火を通すとかたくなる、生ならやわらかい)
- トリュフのようなキノコ(豚がやわらかい地面を掘り返す)
……など。
もし豚の生肉だとしたら、食中毒待ったなしでしょう。あるいはユッケのような料理だった可能性もあります。
キノコも毒があったり、毒がなくても生食だとあたったりするので、高齢者に食べさせるのはいかがなものでしょうか。
あるいは「やわらかい豚」とは何かの隠語で、ブッダに仇なそうとしていた(毒を盛った)のかも知れません。
