満ちれば欠ける世の習い…残り数回、終盤の「光る君へ」史実を基に11月17日放送を振り返り

この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも 無しと思へば

【意訳】この世は私のものであると思う。望月(満月)のごとく何一つ欠けることなく、すべてが満たされたのだ。

一家三后(いっかさんごう)という前人未到の快挙を成し遂げた藤原道長(柄本佑)。摂政の位を嫡男の藤原頼通(渡邊圭祐)に譲り、自らの政権を盤石のものとしました。

それを見守るまひろ(藤式部。吉高由里子)は道長の正室である源倫子(黒木華)から「殿の物語を書き残してほしい」と依頼され、困惑します。

満ちれば欠けるのが世の習い……NHK大河ドラマ「光る君へ」もそろそろ終盤に差しかかり、絶頂を極めた道長の、次第に欠けていく様子が描かれていくのでしょう。

第44回放送「望月の夜」今週も気になるトピックを振り返ってまいります。

第44回放送「望月の夜」関連略年表

長和4年(1015年)まひろ46歳/道長50歳

長和5年(1016年)まひろ47歳/道長51歳

長和6年/寛仁元年(1017年)まひろ48歳/道長52歳

寛仁2年(1018年)まひろ49歳/道長53歳

駆け足で4年の歳月が描かれた第44回「望月の夜」。三条天皇(木村達成)との対決に決着がつき、自分の血を引いた帝を擁立して我が世を思いのままとした道長。

しかしその政治理念は次世代に受け継いでいけるのか……まひろの問いに対して、盃を巡らせる形で答えた?のでした。

みんなが「望月の歌」を合唱する中、茫然と?月を見上げる道長は、まひろとの「約束」を果たせた?達成感に満たされていたのでしょうか。

4ページ目 頼通と破談になった禔子内親王

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