豪華絢爛な衣装に身を包んだ奥女中たちが、激しいバトルを繰り広げる「大奥」。
大奥を題材とした作品は映画・ドラマ・漫画ほかさまざまな作品となり、江戸時代から令和の現代まで長年語り継がれています。
華やかな印象とは裏腹に、大奥では「将軍の秘密を守るため」という理由があったものの、理不尽で厳しいルールが設けられていたことでも有名です。
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中でも「好色なことをするな」という禁欲ルールは、いわゆる「女盛り」といわれる女性たちにとっては厳しいものでした。
奥女中とはいっても生身の人間。恋愛や性愛への渇望は封じ込められるわけもなく、そんなルールなどなんのその、色の道に走った奥女中たちも少なくありませんでした。
奥女中たちの「色の道事件簿」をまとめてみました。
豪華絢爛で華やかなイメージの裏で
豪華絢爛な打ち掛けやお引きずりを身に纏い、優雅に長い廊下をあるく上品なお女中たち……美しい女たちの園「大奥」は、江戸城の本丸御殿の奥にありました。
江戸幕府にとって「お世継ぎ」の確保は、重要事項。
将軍は一夫多妻制が当たり前だったので、大奥には、正妻・御台所(みだいどころ)、愛妾・側室(そくしつ)、将軍や御台所の身の回りの世話をする御中臈(おちゅうろう)たちも一緒に暮らしていました。
そんな大奥の中では、厳しい掟やルールが設けられていたのです。
たとえば、「将軍の夜の営みの相手を一度でもしたら、一生江戸城から出ることはできず、結婚も許されない」というものや、もし将軍に気に入られたとしても、30歳になったら寝室のお相手を辞退する「御褥御免(おしとねごめん)」など。
将軍の夜の営みなどの秘密をほかに漏らさぬため・医療が発達していなかった当時、20代でも出産はリスクが高かったため・大奥のイメージを損なわないため……など、いろいろな理由があったようです。